
前の記事では病院選びのコツと病院に書いてもらう書類のお話をしましたが、それ以外にも必要な書類があります。
それは「病歴・就労状況等申立書」(発症から現在までの病状の変化や就労状況を伝える書類)です。

病歴・就労状況等申立書の書き方について
こんにちは。統合失調症発症歴30年で障害年金で暮らしているemimamaです。
診断書などはお医者さんに書いてもらうので、コントロールのしようがありませんが、自分の病歴を書いていく「病歴・就労状況等申立書」(発症から現在までの病状の変化や就労状況を伝える書類)は工夫できます。
はじめに申し上げておきますが、この書類はどんなに完ぺきに書き上げたとしても病院で書いてもらう診断書と初診日を確定する「受診状況等証明書」が揃っていなければ障害年金の受給は無理です。
病歴については私のように数十年にもわたる場合は5年ごとにまとめるなど書き方に指定があります。
年金事務所に用紙をもらうときには複数枚お願いし、訂正が出来るようにパソコンなどで書いたものを切り張りするほうが無難です。
なぜかというと提出する際に年金事務所に添削され、不備を直す必要が出てくる可能性が高いからです。
「病歴・就労状況等申立書」の用紙はかなり大きく書くスペースも余裕がありますが、自分の症状、仕事を辞めたかどうかなど時系列で書こうとするとなかなか筆が進まないものです。
最短で通院または入院を始めて一年半後から申請は可能なのですが、受給権が発生するほどの症状を経験している方というのは幻聴や妄想などで記憶が飛んでいたり、事実がどうなのかわからなかったりする場合が多いからです。
私のように最初に発病してから数十年が経っていて再発も繰り返している状態だと時系列に症状を思い出すのも一苦労します。
寛解状態(一時的に良くなること)であったとしても、不眠やフラッシュバックが起こるケースも多いものです。

フラッシュバックとは
フラッシュバックとは過去の出来事が突然思い出されてそれにとらわれて日常生活に不便をきたすことですが、統合失調症の場合はその過去の出来事に妄想も混ざります。
なので、その過去の出来事が本当なのかどうか見分けがつかなくなってしまったりします。
ましてや陽性期などは絶え間なく幻聴や妄想がわいてきて、書類を書くことなど出来ないでしょう。
妄想も幻聴も本人の頭の中だけで起こることですし、身の回りにいる人はその状況を外側からしか観察できません。
病院では妄想が広がることを恐れて、薬の効き具合がどうか、体調がどうかということだけを聞かれていわゆるカウンセリング的な症状をじっくり聞くということをしてくれません。
従って「病歴・就労状況等申立書」は代筆を頼むことが出来ず、自分で書くしかないのですがなかなか難しいのです。

障害年金受給代行業者を利用する場合
自分で書く気力もない人は障害年金受給代行業者にお願いすることもできます。
そうすれば、診断書や「受診状況等証明書」も含め、書類を代筆・取り寄せしてもらえるでしょう。
その代わり、業者に2か月分の障害年金を報酬として渡すケースが多いようです。
以上、自分で書類を書く際の注意点と問題点を書いてきましたが、とにかく薬を飲んで症状が落ち着いているときに書くことがポイントです。
この「病歴・就労状況等申立書」は統合失調症を含めた精神病の備忘録のようなものです。
お医者さんの診断書を見ながら、過去を振り返り病気の状況を思い出しながら自分に起こった出来事と症状を書いていきます。
無事に障害年金の受給が認定されたら、再認定の時に必要になるのは引き続き通院している病気の状態をお医者さんに書いてもらう診断書だけになります。

障害年金の所得制限について
余談ですが、障害年金には所得制限があります。本人のほか、配偶者にも制限がありますので所得の高い世帯は受給できません。
所得制限は今現在のものが絶対ではなく、年度によって変わったりしますので詳しくは年金事務所に確認してみてください。

次回予告について
次回は障害年金を受け取れる診断書にしあげてもらうための受診の仕方をお届けしたいと思います。
診察の時の様子で症状を重く書いてもらえなければ障害年金を受け取れる診断書を書いてもらうことは不可能です。
お医者さんの前で気を張らず、むしろ甘える気持ちでありのままの症状を診てもらいます。
その際に気を付けることとコツを次回、お届けしたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
コメント