自分でできる障害年金申請(病院編)

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障害年金の申請には病院とのかかわりが必須です。

その病院選びが障害年金を受け取れるか否かを決めるといっても過言ではありません。

こんにちは。統合失調症発症歴30年で障害年金で暮らしているemimamaです。

前回までは発病前の私の様子をお届けしていましたが、統合失調症発症の様子をお届けする前に障害年金を自分で申請するためのコツを書いていこうと思います。

一番最初に必要な受診状況等証明書とは

障害年金とは国民年金保険料や厚生年金保険料を支払っている人が障害状態に陥った時にもらえるものです。

その審査には医師の診断書が不可欠です。

まず第一に必要なのが初診日を認定するための「受診状況等証明書」です。

これは障害年金を受け取りたいと思っている病気の発病の際、初めて行った病院に書いてもらうことが必要です。

今、日本では初診はかかりつけ医に行き、紹介状を書いてもらってから大きな病院に行くことが推奨されていますが、これは障害年金を受け取るためにはかなり不利になります。

なぜかというと、「受診状況等証明書」を専門医ではない場合が多いかかりつけ医に書いてもらわなければならないからです。

病院のカルテというのは、5年をめどに廃棄されるケースが多いので私のように発病してから十数年も経った後に申請する場合、この証明書を手に入れられない可能性があるからです。

従って、統合失調症のような激しい症状が出る精神病の場合には、初診料が余分にかかっても最初から大学病院などの大きい病院の専門医にかかることが大切です。

私は幸いにして自分のうちの近くに大学病院があり、精神科がありましたのでそこに最初にかかりました。

この「受診状況等証明書」が手に入れられない場合、まず自分で申請するのは不可能になります。

障害年金とは

今ではネットなどが普及しているので、自分の症状や病気を調べたりして比較的早い段階で障害年金がもらえる可能性があることを知ることが出来るかもしれませんが、私がこれを知ったのは主人が慢性腎不全になった時です。

障碍者手帳をもらったり、腎臓移植の手続をするにあたって障害年金の存在を知りました。

最初は主人の障害年金の申請に奔走していたのですが、その忙しさと腎臓ドナーになったことによるストレスから寛解状態(一時的に良くなること)にあった持病が悪化し自らも障害年金を申請することにしたのです。

障害年金をもらうにはその病気で一年半経過して症状が固定している必要があります。

私は最初は「自律神経失調症」と診断されて通院していましたが、一度回復したのち再発して「統合失調症」と病名が変わりました。

詳しくは後日、発病後の記事で書こうと思いますが一度回復したので、一年半通院せずに途中で病院に行くのをやめてしまいました。

そのために障害年金の遡っての5年分の受給権を失うこととなりました。

しかし、再発するたびにその病院にお世話になっていたので十数年が経ってもカルテが残っており「受診状況等証明書」を書いてもらうことが出来たのです。

紹介状で専門医にかかることの危険性について

これが小さな病院の内科などで受診したのちに紹介状で精神科に行っていたら、おそらくカルテは廃棄されるか「受診状況等証明書」を書くこと自体を拒否されていたと思います。

実際にその病気に関わったという自覚がない場合で、障害年金に詳しくないお医者さんだと自分のところでは診察していないとして断られたり書いてくれても不備だらけという可能性があります。

書類の用紙は地域の年金事務所でもらうのですが、大きな病院ではそれをスキャナで取り込み、パソコンで書き上げてくれますが、主人の時の申請ではかかりつけ医で書いてもらったため手書きで訂正印だらけとなりました。

こういった書類を書きなれていなかったり、知識のある看護師さんがいない病院では書き方のわからないお医者さんが多く、年金保険事務所から不備を指摘されるケースが多いのです。

障害年金の申請は書類主義

障害年金の申請は書類主義ですので、不備があると絶対に通りません。

最初に診断された病院ではなく、紹介状を書いた病院である必要があるためドクターショッピング(病院を転々とかわること)をしていると履歴が負えなくなるケースも珍しくありません。

第一関門を突破できても、次に実際の症状を書き込む「診断書」が必要になります。

これは主人のケースですが、やはり障害年金の申請に詳しい専門医ではなかったため、手書きで訂正印だらけになりました。

しかもそこは大学病院だったため、書類を書くためだけにお医者さんに直接頼むことが出来ず、医療事務の窓口に付箋だらけの不備の書類を持ち込み、書き方の指南をしたメモをつけて交渉する必要がありました。

(そこまでやっても主人のケースでは移植によって腎臓の数値が良くなったことを理由に2年後の再審査の時には支給停止になってしまいました。)

障害年金をもらうにはどんな病院が良いかについて

診断書を書いてもらう病院は障害年金の申請に慣れている病院が良いです。

ケースワーカーなどが常駐している病院であればベストです。

ある意味、精神病というのは症状が数値では証明できないため理解のある病院で診断書を書いてもらえれば再審査は通ります。

私の場合には、腎臓ドナーの意思確認のために腎臓移植先の大学病院の精神科をあらかじめ受診していたためスムーズにいきました。

「受診状況等証明書」を書いてもらう病院とは別の病院で再発の診察をしてもらうなら是非そういう病院を選んでください。(東京の大病院にそういった病院が多いです。移植などの実績が多い病院なら安心です。)

こう書いていくと私の場合は、自力で障害年金の申請が出来たのは病院に恵まれたことが大きいと本当によくわかります。

今、定期的に診察していただいている東京女子医科大学病院では、障害年金の受給にとても熱心で理解も深く先生が親切なので信頼できます。

さて、お医者さんに書いてもらう書類は以上となります。

次回予告について

これ以外に自分で書く書類があります。自分の既往歴を5年ごとにまとめて書くものです。

「病歴・就労状況等申立書」(発症から現在までの病状の変化や就労状況を伝える書類)といいます。

これの書き方については次回にお届けいたします。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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