
実家からの逃避について
前回はお医者さんに統合失調症の正体について教えてもらいました。
予めかなり調べていたので、おおよそのことは予想していました。
むしろ私の病気の正体がわかってホッとした気持ちの方が強かったです。
いつものようにリスパダールを処方され、少し落ち着いてきました。
私の病気が治まってくると、母は私を疎ましく思うようでした。
何もせずに家にいることを、非難するようになりけんかが絶えなくなりました。
父は「病気なんだから責めるな。」と言いましたが収まりません。
私は新居に帰ることにして実家を出ました。

こんにちは。統合失調症発症歴30年で障害年金で暮らしているemimamaです。
新居に帰った後は、主人も仕事をセーブしてくれて煩わしかった親戚づきあいも控え、寄り添ってくれるようになりました。
それでだんだんと落ち着いてきたのですが、そこでまた事件が起こります。
ドラマと彼と私たち夫婦について
私は当時始まったフラッシュバックをテーマにしたサスペンスドラマを見ていました。
主人公がストーキングをしてヒロインが昔の事件をフラッシュバックで段々と思い出すという内容です。
前回、同僚の女性と会ったときに興味のあるドラマがあるか聞かれたので「フラッシュバックがテーマのドラマが始まるのでそれを見ようと思っている。」と伝えていました。
会社ではそのことが噂になったようでみんながそのドラマを見ることになったのです。
そして彼もまたそのドラマを見ました。
それがまるで自分の事のように感じられて、どうやったかわかりませんが主人と連絡を取り会社に招いたようです。
そこで主人に「このドラマの原作はお前たちが売ったものだろう。」と迫ったらしいです。
一人で家にいるときに主人から電話がかかってきて言いました。
「実に馬鹿馬鹿しい話なんだよ。君が見てるドラマがあるだろう?」
「あれに俺たちが原案を売ったんじゃないかって言うんだよ。できすぎてるって。」
私は「いったい何の話?ただのドラマじゃない。」と言いました。
その後もやり取りは続きましたが、その最中に段々眠くなってきました。

解離性障害について
「私、眠くてしようがないのでもう切るね。」
「ちょっと待って。気を失いかけてるんじゃないか?」
その後、私は受話器を置いたままその場を離れてしまいました。
押し入れから布団を取り出し横になると、急に元気になって眠くなくなりました。
そして外の空気を吸いたくなって散歩に出かけたのです。
散歩から帰ってくると主人が家にいて「どこへ行ってたんだ!」と声を掛けました。
私は「散歩してただけだけど。」というと、主人が「何度も電話したのに繋がらなかった」と言いました。
「電話なんてしてないじゃない。仕事はどうしたの?」
「君、電話したこと覚えてないの?」
受話器を見ると外れてぶら下がっています。
またもや解離性障害になったようでした。
「また病院に行かなきゃだめだ。先生に診てもらおう。」

医師と解離性障害について
当時の主治医は解離性障害(多重人格の事)を認めない人でした。
いくら、記憶が飛ぶ話をしても統合失調症の妄想の一つだろうと診断して薬を増やしていきました。
読んだ本によると解離性障害に理解のある先生もいるようですが、演技をしているとか妄想の一種だとして医学的に認めないお医者さんも多いらしいです。
次回予告について
さて、次回は妄想か事実か今でもわからない話をします。
私の家に彼がやってくるのです。
それは、主人も承知の上の事です。
これは後々まで私を苦しめる幻想となりました。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
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