発達障害児を抱えて介護と育児を両立する日々

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介護と発達障碍児の育児のはざまで

息子が三歳になるころには、義母は完全にアルツハイマー型認知症になっていました。

主人には2人の妹さんがいましたが手分けして介護することになりました。

私たちの担当は土日です。

主人が仕事のない土日は義母の面倒を見ることになったのです。

息子がおむつが取れるとともに義母がおむつをするようになりました。

義母の最初の症状は絶え間ない頭痛だったそうです。

そして、次第に言葉が出なくなり泣いてばかりいるようになりました。

そのうち表情がなくなり、徘徊するようになりました。

統合失調症の寛解期と発達障碍児の成長と育児

こんにちは。統合失調症発症歴30年で障害年金で暮らしているemimamaです。

新しいマンションからは義母のうちは遠く、車で送り迎えをします。

私は息子を保育園に預けて短時間のパートをするまでに回復していました。

息子は保育園での決まりごとが守れず、お遊戯会や運動会の練習にも参加しませんでした。

おむつだけは外れたものの、集団行動にはついていけなかったのです。

頑なに自分の世界に閉じこもるような子供でした。

お絵描きの時間にも、いつも時計の絵を描いていました。

「7時53分の絵だよ。」と言って見せてくれた絵は本当に時間が合っているので驚きました。

そして、この頃になると幼児番組よりもニュースをよく見るようになりました。

天気予報が気になるようです。

保育園でも毎回保育士さんに今日のお天気を披露していたので、息子をお天気係にしてくれて毎日今日のお天気を発表していました。

こうして少しずつ成長していく息子でしたが、集団行動が出来ないのは悩みの種でした。

介護に消耗し忙殺される日々

一方、義母の方は段々出来ることが減ってきて、衰えていきました。

介護と育児の違いは、今日出来ていたことが明日にはできなくなる点です。

希望がないのです。

私は寛解期ではありましたが、休みの日も介護をすることで疲弊していきました。

希望のない日々で、暗澹たる気持ちになったのです。

息子は義母に対して友達のように接していました。

言葉がほとんどいらないようで、手をつないでお散歩したりしています。

いつまで続くかわからない介護の日々は本当につらかったのですが、まだ私の周りのママ友にはそうした経験をした人はいませんでした。

なので、愚痴を言う相手もいません。

しかも、義妹さんたちは私が一番に介護するべきだと言って主人にかなり不満を言っていたようです。

このころは忙しすぎて、病気になっている暇がなかったというのが本当のところだと思います。

今、私が再発したらみんながつぶれてしまうという責任感から病気は鳴りを潜めていたのです。

発達障害児と公文教室

息子が数字やニュースに関心を持ち始めたことで、私は近くの公文教室に通わせてみることにしました。

もしかしたら、興味のあることなら才能を伸ばせるかもしれないと思ったからでした。

公文の教室ではプリントを多くやります。

しかし、息子は鉛筆の持ち方が不安定で書くのが苦手なようでした。

先生は辛抱強くやらせていましたが、息子はプリントを丸めたり、ぞうきんを絞るようにくしゃくしゃにしてやる気はないようでした。

手先が不器用で、うまく書けないことにいら立っていたようです。

私は発達障害を少しでもカバーしようと必死でしたが、当の本人にとっては苦痛でしかなかったようです。

段々行くこと自体を拒否するようになり、科目を英語だけにして何とか続けさせました。

今思えば、自発的にやらないことを無理にさせることは本人のためにならないです。

しかし、やらせなければ何が得意なのかもわからないので、挑戦する機会だけは奪いたくありませんでした。

私自身は習い事をさせてもらえなかったので、子供には習わせてあげたかったです。

しかし、小学校に上がっても息子の集団行動への参加は出来るようになりませんでした。

ついに義母がグループホームへ兄妹の確執

そして、義母は徘徊がひどくなり、グループホームについに入りました。

この頃は介護保険が出来たばかりで、基準も緩かったために入りやすかったです。

義母は家に帰りたがっているようで、いつも夜になると玄関でカバンを持って立っていたそうです。

兄妹仲も悪くなり、主人は義妹さんたちの要求に疲弊していきました。

次回予告について

さて、次回は義母とともに私の父が亡くなり、母と同居の話が持ち上がります。

そして、マンションを引き払って家を建て始めるのですが、仮住まいで実家に一緒にいたとき、あまりの母との不仲に私の病気が再発してしまいます。

最後までお読みいただきましてありがとうございました。

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